
【医師監修】汗やほてりだけじゃない!「これって更年期?」と思ったら試したいセルフチェックと、我慢してはいけない3つの症状
「最近、いくら寝ても疲れがとれない」 「理由もないのにイライラして、家族に当たってしまう」 「朝起きると、指の関節がこわばって痛い…」 40代半ばを過ぎて、これまでとは違う心と体の不調を感じていませんか? 更年期といえば「急に汗が噴き出す(ホットフラッシュ)」というイメージが強いですが、実はそれだけではありません。「まさかこれも更年期のせいだったの?」と驚くような、さまざまなサインが隠れています。 「ただの加齢やストレスだ」と自分を責めて我慢してしまう前に。 今のあなたの状態を知るためのセルフチェックと、婦人科に頼るべき「我慢してはいけない3つの症状」を医師が解説します。
1. なぜこんなに不調が出るの?原因は「女性ホルモンの波」
更年期(閉経を挟んだ前後10年間、一般的に45歳〜55歳頃)に入ると、卵巣の働きが落ち、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌量が急激に減っていきます。
エストロゲンは、肌や髪の潤いを保つだけでなく、自律神経や感情のコントロール、関節の滑らかさを保つなど、女性の体を全身で守ってくれていたバリアのような存在です。
このバリアが急になくなったり、分泌量が波のように激しく揺れ動いたりすることで、脳がパニックを起こし、全身にさまざまな不調(更年期症状)が現れるのです。

2. 今すぐできる!更年期セルフチェック
以下の項目に、あなたはいくつ当てはまりますか? 汗やほてりがなくても、別の症状が強く出ているケースはよくあります。
▢ ちょっとしたことでイライラし、感情がコントロールできない
▢ 理由もなく気分が落ち込み、涙もろくなった
▢ 夜よく眠れない、途中で何度も目が覚める
▢ 手足の指の関節が痛い、朝こわばる感じがする
▢ 肩こりや腰痛が、以前よりひどくなった
▢ 常に体がだるく、家事や仕事への意欲が湧かない
▢ 顔がカーッと熱くなったり、急に汗をかいたりする
▢ めまいや耳鳴り、動悸がする
複数当てはまる場合や、当てはまる数が少なくても日常生活に支障が出ていると感じる場合は、我慢せずに婦人科を受診するタイミングです。

3. 絶対に我慢しないで!婦人科へ行くべき「3つの症状」
「命に関わるわけじゃないし…」と放置しがちですが、以下の3つの症状が出ている場合は、あなたの生活の質(QOL)を大きく下げてしまうため、早めの治療をおすすめします。
① 日常生活に支障が出るレベルの「不眠・疲れ」
「夜中に何度も目が覚める」「寝汗がひどくて着替える」といった睡眠障害は、日中の激しい疲労感に直結します。
睡眠がとれないと自律神経がさらに乱れ、他の症状も悪化するという悪循環に陥ってしまいます。
② 自分が嫌になるほどの「気分の落ち込み・イライラ」
メンタルの不調を「私の性格が暗くなったせいだ」と責める女性が非常に多いです。
しかし、これはエストロゲンの急減による脳内のホルモン異常であり、あなたの性格のせいではありません。
お薬でホルモンを整えることで、嘘のように心が晴れる方はたくさんいらっしゃいます。
③ 手指の「関節痛・こわばり」
更年期の症状として意外と知られていないのが関節痛です。エストロゲンには関節や腱をなめらかに保つ働きがあるため、不足すると炎症が起きやすくなります。
リウマチかと思って整形外科に行ったけれど異常がなかったという場合は、更年期が原因の可能性が高いです。
まとめ:更年期は「我慢する時期」から「ケアする時期」へ
ひと昔前までは更年期は気合いで乗り切るものと言われていましたが、今は違います。
不足したホルモンを少しだけ補うホルモン補充療法(HRT)や、体質に合わせた漢方薬など、更年期を穏やかに過ごすための医学的な治療法がたくさんあります。
「こんなことで病院に行ってもいいのかな?」と迷う必要はありません。
これからの人生をさらに自分らしく楽しむために。
心と体のちょっとしたSOSを感じたら、いつでも私たち産婦人科医に相談してくださいね。
【監修】
医療法人育愛会 愛産婦人科
院長 菅原 正樹
札幌市手稲区の産婦人科 医療法人育愛会 愛産婦人科 院長の菅原です。私たちは、女性のあらゆるライフステージに寄り添い、一人ひとりのお悩みに応える医療を大切にしています。どんな症状でも、お気軽にご相談ください。




