愛産婦人科
LINE
Instagram
愛産婦人科
【妊娠検査薬】いつから使える?フライング検査のリスクと「陽性」が出たらすべきこと

【妊娠検査薬】いつから使える?フライング検査のリスクと「陽性」が出たらすべきこと

2026/01/19(Mon)

【妊娠検査薬】いつから使える?フライング検査のリスクと「陽性」が出たらすべきこと

「生理が遅れているかも…」「なんだか熱っぽい気がする」 妊娠の兆候を感じたとき、まず手に取るのが市販の「妊娠検査薬」だと思います。 早く結果を知りたいあまり、つい予定日より早く使ってしまいたくなる気持ちは、とてもよく分かります。 しかし、使うタイミングを間違えると正しい結果が出なかったり、不必要な不安を感じてしまったりすることがあります。 この記事では、妊娠検査薬の正しい使用時期と、いわゆる「フライング検査」のリスク、そして陽性が出たあとの受診のタイミングについて、医師が解説します。

妊娠検査薬はいつから使える?

一般的な妊娠検査薬の使用推奨時期は「生理予定日の1週間後から」です。

なぜ「1週間後」なの?

妊娠検査薬は、妊娠すると分泌される「hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)」というホルモンが、尿の中に一定量以上含まれているかを調べています。

このホルモンは、受精卵が着床(妊娠成立)してから分泌され始め、生理予定日の1週間後ごろに、ようやく市販の検査薬が反応する濃度に達します。

そのため、それより早く検査をしても、ホルモン量が足りずに正確な判定ができないのです。

※一部、生理予定日から使える「早期妊娠検査薬」もありますが、取り扱い薬局が限られています。

「フライング検査」とは?メリットとリスク

推奨時期(生理予定日の1週間後)よりも早く検査をすることを、俗に「フライング検査」と呼びます。

早く安心したいという気持ちから行う方が多いですが、医学的には推奨されません。それには2つの理由があります。

リスク1:妊娠しているのに「陰性」が出る(偽陰性)

本当は妊娠しているのに、まだホルモンの量が足りないために「陰性」と出てしまうケースです。

「妊娠していないんだ」と勘違いして、薬を飲んだり、アルコールを摂取したり、激しい運動をしてしまったりする恐れがあります。

リスク2:「化学流産」を知ってしまう可能性

これが最も大きなデメリットです。

化学流産(かがくりゅうざん)とは、受精して着床しかけたものの、妊娠が継続できず生理が来てしまう状態のことです。

これは健康なカップルでも頻繁に起こる自然な現象で、本来であれば「今回は生理が少し遅れたな」と思うだけで、妊娠していたことに気づかずに過ぎていくものです。

しかし、フライング検査で一時的な「陽性」を見てしまったために「流産してしまった」という悲しい事実を知ることになり、ご自身を責めてしまう方が少なくありません。

心の安定のためにも、フライング検査は控え、適切な時期まで待つことをお勧めします。

「陽性」が出たらどうする?病院に行くタイミング

検査薬で「陽性」のラインが出たら、妊娠している可能性は非常に高いです。おめでとうございます。

しかし、検査薬だけでは「正常な妊娠か(子宮の中に赤ちゃんがいるか)」までは分かりません。

必ず産婦人科を受診して、超音波検査を受ける必要があります。

受診のベストタイミングは「妊娠5週〜6週」

早く病院に行きたい気持ちは山々かと思いますが、あまりに早すぎると、超音波検査でもまだ赤ちゃんの袋(胎嚢:たいのう)が見えないことがあります。

あわてず、「生理予定日の1週間後〜2週間後」を目安に受診しましょう。

(※最後の生理が始まった日を「0週0日」として数え、5週後半〜6週初め頃が目安です)

なぜ受診が必要なの?

一番の理由は異所性妊娠(子宮外妊娠)の可能性を除外するためです。

受精卵が子宮以外の場所(卵管など)に着床してしまった場合、放置すると破裂して大出血を起こす危険があります。検査薬では陽性反応が出るため、病院での超音波検査でしか見分けることができません。

「陰性」だけど生理が来ない時は?

検査薬は陰性なのに、生理予定日を過ぎても生理が来ない場合、以下の可能性が考えられます。

  • 排卵日が遅れていた:妊娠のタイミングが予想より遅く、まだホルモン量が足りていない。
  • ストレスや体調不良による生理不順

まずはあと1週間待ってみて、もう一度検査をしてみましょう。

それでも陰性で生理が来ない状態が続く場合は、ホルモンバランスの乱れやその他の病気が隠れている可能性があるため、一度婦人科にご相談ください。

まとめ

  • 一般的な妊娠検査薬は、「生理予定日の1週間後」以降で使用しましょう。
  • 早すぎる検査(フライング)は、ぬか喜びや、本来知らなくてよかった化学流産を知るリスクがあります。
  • 陽性が出たら、正常な妊娠かを確認するため、妊娠5週〜6週(生理予定日の1〜2週間後)を目安に必ず受診してください。
  • 腹痛や出血がある場合は、週数に関わらず、すぐに受診しましょう。

妊娠検査薬の陽性反応は、赤ちゃんからの最初のメッセージです。「これって陽性?」「いつ病院に行けばいい?」と迷ったときは、自己判断せず早めに産婦人科を受診しましょう。

【監修】

医療法人育愛会 愛産婦人科

院長 菅原 正樹

札幌市手稲区の産婦人科 医療法人育愛会 愛産婦人科 院長の菅原です。 私たちは、女性のあらゆるライフステージに寄り添い、一人ひとりのお悩みに応える医療を大切にしています。妊娠の兆候や検査結果への不安など、どんなことでもお気軽にご相談ください。